花盗人





 手を引いてくれる背中を覚えている。
 見上げる先にはいつも少しだけ大きな彼の背中があって、ゆらゆらと綺麗な茜色の髪が揺れていた。それを眺めるのが好きで、半歩後ろから付いていく。

「弁丸さま、早すぎた?」
「いいや、早くなどない」

 あまりに遅れると彼は振り返って聞いてきた。柔らかそうな頬に夕陽が反射して、彼の蜜色の睫毛を光らせて、なんて綺麗なんだろうと、何度も瞳を瞬いた。

「佐助、佐助。私もな、お前みたいな色になりたい」
「ええ?止めときなよ、俺様、弁丸さまの漆黒の瞳が好き」
「む…そ、そうか?」
「うん、綺麗な、綺麗な、俺様の…――」

 その後に彼がなんと応えたのかは覚えていない。ただ細い腕に抱き上げられて、この細腕の何処に力があるのかと不思議に思ったものだった。

「俺はね、弁丸さまの最初の忍だから」
 ――忘れないで。

 消え入りそうな声で、まだあどけない少年の声で、そっと指先に口付けされた。
 そして翌日から彼の姿は、屋敷の何処を探しても見当たらなくなった。










 単衣に着替えて床に入る。だが中々寝付くことは出来なかった。
 まだ屋敷のそこかしこに婚礼を祝う雰囲気が漂い、浮かれているのがありありと解る。だがそれも本人の意思とは全く別の処でだ。
 おやすみなさいませ、と下女に言われてから半刻は過ぎた。目が闇に慣れてくる。
 幸村はゆっくりと起き上がると、障子に近づいた。そして外の廊下へ続く障子の前に座り込む。其処には一人分の影が出来ていた。

「其処に、居るのか?」

 幸村が声をかけると影が少しだけ動いた。

「居ますよ〜、居ます。今日は俺様が寝ずの番の日だから」
「佐助…」
「どうしたの、眠れないの?」

 障子越しに彼の声が聞こえてくる。それだけで胸がぎゅうと苦しくなった。幸村は六文銭をかけた胸元を握りこむ――すると、しゃら、と首元で金属の音が響いた。

「佐助…どうしよう、苦しい」
「――…どこが?」

 声を絞り出しても彼は微動だにしない。ただ優しい声だけが響いてくる。
 佐助がこの真田の屋敷に帰還して当に七日が過ぎた。彼は遠方地での潜伏調査を終え、幸村の婚礼の祝いにと戻ってきたのだった。

 ――だが、今は彼に心を奪われている。

 目の前にひらりと黒い羽を広げて降り立った彼に――幼い時に見つめていた背中に――幸村は心が傾いていた。

 ――こんな気持ちで嫁ぐことなどできぬ。

 知りもしない相手に嫁ぐより、出来れば恋焦がれた相手にと願ってしまう。幸村はこくりと咽喉を鳴らしてから、そっと障子に手を当てた。

「…なぁ、佐助。もし私が…お前がほしいと言ったら」
「何馬鹿なこといってんの?」

 影は動かない。以前よりも広くなった背中が、目の前に影を落としている。佐助の髪が夜風に煽られているのか、影がふわふわと動いていた。

「輿入れ前のお姫さんに、手なんて出せないよ」
「だが、俺は…――」
「俺は旦那の最初の忍。それ以上はいらないよ」

 ――こんな夜更けまで起きていると肌が荒れるよ?

 佐助は茶化すだけで取り合ってくれなかった。再会して直ぐに心が動いたのが解った。確かめる間もなく、幸村は彼に恋したのだと気付いた。

 ――いっそ今此処で佐助のものになりたいのに。

 それなのに目の前の男はそれをよしとはしない。幸村はそろりと手を伸ばすと、静かに障子を開けた。
 目の前に黒い装束を来た佐助がこちらに背を向けて座っていた。僅かに俯き、じっとしている。夜風に煽られて彼の茜色の髪が、ゆらゆらと揺れていた。

 ――少しだけ。

 幸村は手を伸ばして、そっと彼の背に手を当てた。そして寄り添うように身体を彼の背に預けていく。

「佐助…――」
「風邪、引くよ?」
「佐助、さすけ…――っ」

 ぎゅっと彼の背にしがみついて腕を首元に回す。胸を彼の背に押し付けて、ぴったりと密着する。それでも佐助は微動だにしなかった。

「頼む…後生だから、今、お前のものにしてくれ」
「――…」
「他の誰のものになるよりも、お前のものになりたい…ッ」

 血を吐くような羞恥心を押して、彼に告げた。だが佐助は応える事無く、ただ俯いて佇んでいるだけだ。痺れを切らして幸村が再び声をかけようとした瞬間、腕に彼の鉤爪が当たった。金属の、冷たい感触が腕に触れる。

「あ…――…」
「本当は、祝いになんて…攫いにくるつもりだった」
「――…ッ」
「なんであんたはお姫さんなんだよ…旦那」

 ――そうじゃなきゃ、とっくに。

 徐々に俯いていく深さが増す。幸村は歪みそうになる視界を推し留めて、腕に力を込めて佐助を抱き締めた。

「佐助…――」

 背中から抱き締める手に、佐助の手が絡まる。そして壊れ物を扱うように、柔らかく金属の感触が触れると、ふ、とそれが離れた。そして、かちゃ、と鉤爪を離す音が聞こえ、再び触れてきた感触は素肌の佐助の手だった。

「俺ね、堪らなくて…あんたの姿を観に、戦場に行ったこともあるんだ」
「――…」

 背中に抱き付いている幸村に語り出す佐助の声は、懐かしいものを語るかのように、不気味なほどに緩やかだった。まるで何かを諦めた者のような物言いだった。

「足軽に混ざってさ…あんたの姿を見たいが為に。戦場で旦那を見つけたときは吃驚した。あの泣き虫な、俺の…俺だけの姫様が、こんなにも強くなったんだ、って…」

 ――こんなにも綺麗になったんだって。

 きゅ、と佐助の手に力が篭る。幸村は腕を解いていこうとすると、それを阻むように掴みこんできた。彼の表情が見えない――どんな顔でこの言葉を紡いでいるのだろう。

「離れていたのが悔しくて溜まらなかった。俺のいないところで、どれだけ笑ったのかな?どれだけ泣いたのかな?って…」

 はあ、と嘆息しながら佐助は胸の裡を吐露していく。

「もう、好きな人は出来たのかな、って…」
「そんな…――ッ」

 佐助の一言に顔を起して幸村は叫びそうになった。だが強く、ぎゅ、と腕を掴まれると幸村はハッとして口を閉ざした。此処で大声を出したら誰かが来てしまう――この場面を見て、家人が何を思うかなど解りきったことだった。激昂しかけた気持ちを落ち着けて幸村は肩をすとんと落とした。すると了承したように佐助は、こくりと頷いた。

「俺は旦那だけを思って、生きていくので精一杯だったよ。記憶の中の小さな姫さまが、戦場で見た少女に変わって、そして今…こうして此処にいる」

 そこまで話すと、佐助はやっと首を起して振り返った。間近に――鼻先が触れ合いそうになる場所で、佐助の瞳が幸村を捕らえる。そして彼に巻き付けていた腕から、そっと佐助の手が離れた。

 ――あ。

 瞬間、柔らかな雰囲気が掻き消え、幸村の視界には忍である佐助が存在する。彼の雰囲気の変化は、まるで拒絶のようだと思った。そして佐助ははっきりした口調で幸村から視線を外さずに告げた。

「でもあんたは『真田幸村』なんだ」
「――…」
「もう、俺の…俺だけの姫様じゃない」
「――――…ッ」

 幸村は自分でもそんな行動に出るとは思っていなかった。
 告げられた瞬間、カッと背筋に熱が走った。それが怒りだったのかどうかは解らない。ただ身体が動いた。
 音もなく、振り返った佐助の唇に、自分の唇を触れ合わせた。
 触れた唇は幸村よりも冷たく、薄いせいか直ぐに硬い感触が触れてきた。頬に触れるのは彼の睫毛だったのかもしれない。
 触れて直ぐに、す、と離れると――吐息まで冷たくて、泣きたくなったが――佐助は呟くように幸村に言い聞かせてきた。

「俺は忍だ。畜生にも劣るといわれる下賎な輩ですよ」
「だが私はお前がいい…ッ」

 後ろから強くしがみ付く。佐助がどう言おうと譲りたくなかった。だがそれも適わないことだ――しがみ付いていた肩に、大きな手が触れて引き剥がされた。

「主命と言えど、背くわけには参りますまい。どうかご容赦を」

 ――困らせないで、旦那。

 身体の向きを変えて、正面から覗き込んできた佐助は、眉を寄せながら微笑んでいる。それは泣き出しそうになるのを必死で堪えているかのようで、幸村もまた俯くしか出来なくなっていった。










 着々と進んでいた婚儀を破棄し、上田の屋敷に戻った。だが婚礼をなかったことにする代償は――将として戦場に立つことに他ならない。

 ――出陣が迫る。

 この婚礼によって押さえていた参戦も、意味をなくして再び戦場に向うことになった。
 当初この事を佐助に告げたら彼は大層驚いていた。だがそれも直ぐに納得したのか、幸村の参戦に着いて来るという。

 ――共に戦場を駆けられるのなら。

 それならば何も怖くない。この両手に槍を持とうと、彼が一緒にいてくれると思うだけで、不安はなくなる。

 ――これでいい。誰に祝われなくても、私は自らに嘘はついておらぬ。

 幸村は自問を繰り返し、そして兄や信玄に頭を下げ続けた。今回の不義理は全て戦場で還すと――尽力するのだと告げた。四肢のいずれを持っていかれようとも、心までは明け渡したくはない。それが本心だった。
 幸村は出陣の支度が整ったある日、着る筈だった白い打掛を肩に羽織った。

「姫様…如何されたのです?」
「何、少しばかり見せたい者がおってな…借りても良いか」

 寝支度の為に来ていた下女が小首を傾げる。くるりと肩に羽織って廻ってみると、裾が撓んで広がった。

「幸村様のものですもの、構いませぬが…今は宵でございますよ?」

 ころころと背後に立っていた下女が笑う。二人の下女は幸村の行動に笑うばかりだ。戦前だから昂ぶっているのだとか、酔狂だとか、そんな言葉を聞かせてくれる。だが幸村は憤る気は全くなく、打掛を羽織ったままで離さなかった。

「宵でなくては…本心を語ってくれなさそうな相手なのだ」
「では今、紅でも」
「では、花でも」

 下女達はかたかたと道具箱を出してくる。幸村の気持ちを知って――それでいて黙っていてくれているのだろう。
 脇の下に手を差し込まれて、背筋を伸ばすように立たせられると、あれよという間に仕度を整えられてしまった。これには流石に幸村も呆気に取られて、苦笑しながら二人に微笑みかけた。

「ふむ…夜這いでもしてこようか」
「お戯れを申されて、全く…もうッ!」
「ほんに。姫様の笑顔が見れて良うございました」

 裾で口元を覆う二人が、眦に小さく涙を載せる。それを見つけて幸村は、済まぬ、とただ謝るだけだった。

 ――皆に心配を掛けた。だが、私に迷いなど…。

 仕度が済むと彼女らは姿を消す。そして入れ替わるようにして忍隊の面々が警護に当たる。それは変わらないことだった。
 ゆらゆら、と灯篭の火が揺れる。夜更けと云うのにまだ灯っている火に、障子の外から声が掛かった。

「旦那、眠れないの?」
「佐助か。入って来い」
「え…――っ、流石に俺様でも主の部屋には」
「お前に見せたいものがある」

 ――だから入って来い。

 幸村の言葉に嘆息する音が聞こえたが、直ぐに夜風が頬に触れてきた。佐助は身を屈めながら音も立てずに障子を開けた。

「失礼しますよ」

 軽やかな言葉で中に入って、身体の向きを変えて障子を閉めると、再び中に視線を向けるべく顔を起し、そして佐助は硬直した。
 幸村は表情をなくして其処にじっとしている佐助を見据えると、すい、と両手を――三本指を立てて付けると、しずしずと頭を下げた。

「末、永う…」

 はら、と髪に挿した花から花びらが落ちる。何もなければ着る筈だった打掛けを羽織り、紅をさした顔を緩やかに上げる。ゆらゆらと二人の間で灯りだけが揺れていた。
 幸村が顔を上げると、佐助は右眼を覆うようにして手を宛がい、ゆるゆると口元をゆがめた。

「は…ははは、何の冗談…」

 笑おうとして、佐助は口を開く。だがそれも成功せずに、じわりと彼の瞳が光っていく――火に灯されて、彼が涙を堪えているのが解った。

「――――…ッ」

 ぐ、とそのまま口元に手を当てて言葉を詰まらせる佐助に、幸村は膝でいざって行き、ふわり、と打掛を拡げた。

「佐助」

 呼びかけながら拡げた打掛で全て彼を包むようにして抱き締める。首元に佐助の息が当たって、ふわりと熱さを感じた。程なくして背に強い腕が絡まってくる。

 ――私を護る腕だ。

 婚礼を破棄してきた時、抱き締めてくれた腕の強さを今でも覚えている。幼い日々に手を引いてくれた細腕は今は逞しくなり、こうして自分を支えてくれる。

「旦那、旦那…」

 すん、と泣き声が絡まる声で佐助が何度も呼びかけてくる。掌が背中を撫で、しがみ付くようにして抱き締められると、幸村のほうもまた同じようにして抱き締めて行く。

 ――私だけのものにしたい。

 目の前の男にそう思う。このまま自らの懐に納めて抱き潰しても構わない。幸村は佐助の頭を掻き抱くと、彼の耳朶に向って囁いた。

「私を奪え」

 ふう、と灯篭の火が消えた。闇に瞳が慣れるのに時間は掛からなかったが、確かに佐助が涙を流していたのは覚えている。










 ふわりと広がった打掛を払い、褥の上に横になると、直ぐに彼の手が触れてきていた。だが佐助の手は細かく震えていて、爪先まで冷たくなっていた。

「ごめん、俺緊張してる」
「構わぬ…」

 幸村は、しゅ、と音を立てて振り解かれる帯の音を聞きながら、彼の手に手を添えた。細かく震えている佐助の手が――自分に触れて震えている彼の手が、愛しくてならなかった。

「佐助…」

 彼の名前を口にすると、そっと鼻先が触れた。そして解かれていく髪から花が落ち、はらはらと花びらが広がる。鼻先に甘い花の香りがしていた。

「ん…」

 小さく甘い吐息を吐くと、佐助の唇が触れてくる。確かめるようにして表面をすり合わせてから、深く入り込んでくる口付けに、幸村が両腕を伸ばして絡めて行くと、ずしりと彼の重みが身体に乗り上げてきた。

「は…――っ、旦那の口、熱いね」
「お前は冷たい。暖めてやろう」

 少しだけ唇を離しながら、そんな風に囁きあう。触れ合うところから融けてしまえばいいのにと思うくらいに、佐助の身体が冷たくて――早く暖めてしまいたかった。
 ふう、と呼吸を整えながら、佐助が上体を起してくる。見下ろしてくる男の顔に、きゅんと胸が鳴った。
 佐助の目元は涙で濡れて、切れ長の瞳を強調していた。すっと通った鼻梁も、解けて来る髪も、薄い唇も、全てが自分に向って注がれるものだ。佐助は掌で頬をなでて、柔らかく微笑んできた。そして首元に顔を埋めていく。

「あんたは俺にとって枯れない花みたいなもの」
「ならば盗め…」

 首筋に吸い付かれて咽喉を反らすと、さらりと胸元に手が添えられる。初めて触れられることに、どきどきと鼓動が鳴って仕方ない。呼吸が乱れてくるのが気まずいような気すらしてくる。
 それでも幸村は手を伸ばして彼にしがみ付いて、瞼を閉じながら語りかけた。

「こういう話をしっているか?」
「どんな…?」

 緩やかに彼の唇が咽喉から胸元に下がっていく。ふわふわと手で揉まれながら、肌が徐々に熱を帯びてくる。幸村は乱れ始めてくる息の下で囁いた。

「花盗人は罪にはならぬという…」

 ぴく、と佐助の動きが止まった。気付いて瞼を押し上げると、いつの間にか上衣を肌蹴た格好の佐助が、不思議そうに見つめてきていた。彼の頬に手を添えて、幸村は精一杯に微笑んで見せた。

「だから私を盗めばいい」
「――…ッ」

 ぐ、と咽喉を詰まらせた佐助は、彼には珍しく不器用な笑みを浮べて頷いた。そして静かに足の間に身体を滑り込ませてくる。

 ――あの日の夕陽だ。

 瞼の裏に、あの日の橙色が蘇る。何度も綺麗だと思った。そして彼を綺麗だと思った。

 ――そうか、私はあの時から…

 強く抱き締められながら、触れた肌が熱くなっていく。それを感じながら幸村はただ蕩ける様にして彼に浸るだけだった。










 戦場の燻った香りが懐かしくも鼻先に触れてく。
 抱き締めてくれていた腕を振り払うように、ふわりと彼の腕の中から飛び出す。そして両手に再び二槍を構えた。ぶん、と勢い良く響く杖の音に、くるりを踵を返す。そしてまだ燻る戦場を見回し、佐助に背を向けると屍の間に身体を飛び込ませた。

「なんて僥倖だろうな」

 振り返りながら微笑む。

「終わりの時まで、愛しいものといられるなど」

 振り返った先には、戦う彼の姿がある。柔らかく睦みあうことは出来なくても、こうして共に駆けることは出来る。

「旦那…ッ」

 手に鉤爪を掻け、手裏剣を構えている佐助に腕を伸ばした。この先にあるのは、戦いしかない。それは刹那の逢瀬のように二人には必要な場所だ。

「さあ、行こうぞ」
「そうだね…」

 呼びかけた瞬間、ふわりと背後から再び抱き締められた。幸村は歪む視界のままに微笑むと、咆哮を上げて地面を蹴っていった。
 辺りには血腥い情景しかない。赤赤と燃える夕陽を弾く、戦場しかない。
 それでも共にいられるのならと、戦う道を選んでいった。











「末、永う…」

 はら、と髪に挿した花から花びらが落ちる。白い打掛けを羽織り、紅をさした顔を幸村が緩やかに上げる。まるで幻想の中に飛び込んだのだと思った。

 ――末など当に決まっている。

 あの日、眼にしたのは花。この花を手折るのは――手折ったのは自分だ。

 ――俺には適えてやれない。

 それを思うと胸が苦しかった。所詮己は修羅の道を選ぶために生まれてきたものだ。そして彼女にも同じ道を歩ませてしまう。

 ――それならば、ここで誓ってしまおう。何があっても離れないことを。

 彼女には告げずに、静かに胸に刻み込む。共に歩むと約束した瞬間だった。













090523 up 「迷いなく」の幕間